ゴールデンウィーク頃から開花時期を迎えるシロヤシオは、大ぶりな純白の花で山を彩ることから多くの登山客に親しまれている落葉樹です。

本記事では、シロヤシオが自生する山の中でも特に美しい風景が広がる「名所」を5つご紹介します。

シロヤシオを楽しんだあとは、おすすめの宿についてもご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

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シロヤシオの見頃

シロヤシオとは、主に太平洋側の山地に自生するツツジ科ツツジ属の落葉樹です。

栃木県の県花とされる「ヤシオツツジ」のひとつに含まれます。

東北地方から近畿地方、四国地方まで広く分布しており様々な場所で観賞できますが、花の咲く期間は短いです。

大きなものだと直径数十センチにまで成長し、数多に分かれる枝の先にツツジのような形をした純白の花をたくさんつけます。

シロヤシオの花は、毎年5月～6月に見頃を迎えます。

鮮やかな緑色をした葉に、寄り添って咲き誇る真っ白な花のコントラストを楽しめるのがシロヤシオの特徴です。

多数の木が群生している場合は、下から眺めるとまるで別世界のような美しい空間につい見とれてしまうことでしょう。

ちなみに、シロヤシオの花は敬宮愛子内親王のお印に用いられたことでも有名です。

 

シロヤシオが見られる山①：竜ヶ岳（三重県・滋賀県）

竜ヶ岳は、三重県いなべ市と滋賀県東近江市の境界に位置する標高1,099メートルの山です。

鈴鹿山脈の中部にある「鈴鹿マウンテン」のひとつで、初心者から上級者まで多くの登山客が訪れます。

また、シロヤシオの開花時期になると「白い羊の群れ」を見ることができるスポットとしても有名です。

登山道の合間に見える群生したシロヤシオの樹木は、満開の時期になると一斉に純白に染まります。

白くふわふわとした羊たちが山野を駆けているような風景に、癒されることでしょう。

また、秋になればシロヤシオの紅葉も楽しめます。

登山ルートは「遠足尾根」「金山尾根」「中道登山道」「表道」の4つがありますが、危険な箇所が少ないうえ、竜ヶ岳の眺めを最も堪能できるのは遠足尾根です。

歩きやすさを重視してゆっくりと登山を楽しみたい初心者の方は、金山尾根を選んでも良いでしょう。

【関連記事】竜ヶ岳（鈴鹿山脈）登山で知っておくべき基本情報まとめ

 

＜アクセス情報＞

• 所在地：〒511-0266 三重県いなべ市大安町石榑南
• 東海環状大安インターチェンジから9キロメートル（宇賀渓キャンプ場）

 

シロヤシオが見られる山②：下十枚山（山梨県）

下十枚山は、山梨県南巨摩郡南部町と静岡県静岡市葵区にまたがる双耳峰のひとつです。

南側の稜線には多くのシロヤシオが咲き誇り、まるでトンネルのように織りなす花々が登山客を迎え入れます。

間近に迫る大輪の花の美しさに見とれ、つい足を止めてしまう登山客も少なくありません。

他にもトウゴクミツバツツジやフジサンシキウツギなど様々な花を楽しめます。

岩岳手前にある南アルプス展望地から望む、光岳・茶臼岳・上河内山・赤石岳・塩見岳などからなる絶景にも注目です。

 

＜アクセス情報＞

• 所在地：〒409-2216 山梨県南巨摩郡南部町成島
• 新静岡インターチェンジを降りて県道27号線井川方面へ

 

シロヤシオが見られる山③：大台ヶ原（三重県・奈良県）

大台ヶ原は日本百名山・日本百景・日本の秘境100選に選定されており、山全体が特別記念物に指定されています。

美しい景色を堪能しながら気軽にハイキングをしたり、泊りがけで秘境を巡ったりと様々な楽しみ方ができます。

そんな大台ヶ原には、シロヤシオやシャクナゲが咲き誇る「花回廊」があります。

シロヤシオの純白色やシャクナゲの鮮やかなピンク色、青々とした葉の色彩に、時間を忘れて見とれること間違いなしです。

ルート上は木道で整備されているため歩きやすく、歩きながら花々を眺めても足を取られる心配はありません。

なお、大台ヶ原は「1年で366日雨が降る」とも言わる日本屈指の多雨地域でもあります。

訪れる際は雨具が必携な他、平均気温は夏場でも10℃を下回るため防寒具も忘れずに用意しておきましょう。

 

＜アクセス情報＞

• 所在地：〒639-3702　 奈良県吉野郡上北山村大台ヶ原山
• 国道169号から新伯母峰トンネル手前で大台ヶ原ドライブウェイへ

 

シロヤシオが見られる山④：日光高山（栃木県）

 

日光高山は栃木県日光市に位置する山で、中禅寺湖と戦場ヶ原の中間に丸くそびえています。

周囲には竜頭ノ滝や小田代ヶ原、千手ヶ浜などがあり、奥日光屈指の景勝地として有名です。

首都圏から日帰りで登山を楽しめるアクセスの良さや、初心者でも気軽に登山を楽しみながら絶景を楽しめることが日光高山の魅力と言えます。

登山道に入ってすぐの時点で咲き誇るシロヤシオが見えますが、山頂付近まで歩を進めるとさらに多くのシロヤシオが群生しています。

溢れんばかりのシロヤシオが頭上を覆うその風景は、空に浮かぶ花畑のようです。

シロヤシオの付近にはミツバツツジも花を咲かせ、愛らしいピンク色で辺りに彩りを添えています。

トンネルを織りなすように咲き誇る、ヤマツツジの鮮やかな赤色越しに望む中禅寺湖の湖畔も見どころです。

 

＜アクセス＞

• 所在地：〒321-1661 栃木県日光市中宮祠
• 国道120号線からいろは坂を登り「竜頭の滝駐車場」へ

 

シロヤシオが見られる山⑤：袈裟丸山（栃木県・群馬県）

袈裟丸山は、栃木県日光市と群馬県沼田市・みどり市との境にある成層火山です。

正確には袈裟丸山・中袈裟丸山・後袈裟丸山・奥袈裟丸山・法師岳から構成されており、それらの総称として「袈裟丸山」と呼ばれています。

シロヤシオは、郡界尾根登山口駐車場～前袈裟丸山山頂や後袈裟丸山山頂～郡界尾根登山口などの道のりで見ることができます。

シロヤシオ・アカヤシオ・ミツバツツジ・シャクナゲ・レンゲツツジなど、多彩なツツジ科の花が咲き乱れるその光景は圧巻です。

また、袈裟丸山は弘法大師や信仰にまつわる伝説が受け継がれている山としても知られています。

塔ノ沢筋ルートでは、「寝釈迦」と呼ばれる巨大な涅槃像が横たわっておりミステリアスな雰囲気が漂います。

 

＜アクセス＞

• 所在地：〒376-0308　 群馬県みどり市東町
• 国道122号線の小中交差点から県道268へ曲がり、T字路で左折して5キロメートル（郡界尾根登山口駐車場）

 

竜ヶ岳でシロヤシオを楽しむなら泊まりたい宿

 

 

竜ヶ岳のシロヤシオを眺めながらの登山を満喫したら、温泉でその疲れを癒してみてはいかがでしょうか。

竜ヶ岳から車で24分とほど近い場所に位置する「ホテル湯の本」は、自館所有の温泉を持つ源泉旅館です。

雄大な鈴鹿山脈を一望できる温泉や山と海の幸をふんだんに取り入れた彩り豊かなお料理で、多くの登山客の皆様へやすらぎのひと時を提供しております。

また、予約により貸切露天風呂でゆったりとくつろぐこともできるため、ファミリーやカップルなど親しい方と水入らずで温泉をご堪能ください。

日帰り・宿泊ともに多彩なプランを用意しており、楽しみ方に合わせてお選びいただけます。

 

＜概要＞

• 所在地：三重県三重郡菰野町大字菰野8497
• アクセス：御在所ロープウェイ乗り場すぐ
• TEL/FAX：059-392-2141/059-392-3083
• 駐車場：30台

ホテル湯の本の紹介

• 入浴時間：11：30～16：00（最終受付）
• 大人：1,000円　子ども：500円（3才～小学生）
• タオル　　フェイスタオル200円、バスタオルレンタル200円
• 貸切風呂　入浴料とは別に貸切風呂2,750円（45分間）※フロント予約のみ

※入浴料等は本記事執筆時点の情報になります。最新の情報は温泉ページをご覧ください。

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まとめ

シロヤシオを観賞できる山は数多く存在しますが、中でも「名所」と言える群生地は以下の通りです。

• 竜ヶ岳
• 下十枚山
• 大台ヶ原
• 日光高山
• 袈裟丸山

同じシロヤシオの群生地でもそれぞれまったく異なる絶景が広がっており、緑と純白の花々に囲まれた空間は異世界を思わせる美しさです。

5月に差し掛かるこれからの季節に見頃を迎えるため、シロヤシオや登山に興味がある方はぜひ本記事でご紹介した名所へ足を運んでみてください。

※写真画像はイメージで現在の開花状況とは関係ありません

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